冬の夜、琵琶湖南岸で魚を釣るということは初心者の自分はよくわからないが、玄人からみればシュールなコントのようであるのかもしれない。夕日が沈みかけてから5時間近く投げたりなんだりしてみたが、アタリというものは一度もなく、友人に文句を言いつつ水鳥を見たり、琵琶湖対岸の夜景がえらいきれいだねーと思ってみたりしていた。当然魚は一匹も釣れない。
そこまで琵琶湖沿いの地形にあまり詳しくないので、夜ということもあってか、帰り道がいまいちわからなかったが、エストピアはあの光ってるでっかいビルでいいんすよ!いや、ちがうて、あれ栗東やて。みたいなそういう会話をしながら二つの並び立つビルに向かって帰ったが、靄をはさんで遠くに見えるビルに向かってゆく自分たちに対して、ああ、こういうことだ。と思った。