手マンが痛すぎて別れたなんていうびっくり話を提示されたら、彼らの恋愛の為に骨折った人間はまず呆けた。笑うべきか悲しむべきか今までの経験則からは導かれなかったから。俺らが苦労したかなんて言ってはいけないのであろう。様々な外野の苦労なんてのも極めつけの二人の愛も、くだらねえ理由に負ける。
「手マンが痛いて」
とファミレスで未だ笑ったらいいのか悲しんだらいいのかわかんねえ僕達は、ただ、この世の中をぐるぐる見回したが、すっきり解決できるであろうヒントなんて何処にも無くて、可愛いウェイトレスを横目で追うのが精一杯で。