ユナイテッド93−ネタバレ
911テロのあの日、僕はずっとテレビの前にいたし、何故ああいうことが起こったのかという疑問を解決するために様々なメディアを見てきた。2ちゃんねるからCNNまで。そして911同時多発テロにおいて僕は2機が貿易センタービルに激突して1機がペンタゴンに突っ込んで、もう一機は何処かに落ちた。みたいな事を知っていた*1。ある程度年をとったらわかることだ「もしもテロに対して抵抗し飛行機を奪い返したなら阿呆のようにニュースになるに違いない。だけれども僕はそんなニュースを一切聞かない。つまるところ、バッドエンド」と。もちろんアメリカ人(この映画の最初の観客であろう)の多くはこの事を知っていたのであろうし、この映画も知っていた人も十分に楽しめる映画ではあったのだけれど
ひとつのエピソード。低空飛行により携帯電話に電波が入り、機内の人はアメリカ国内においていくつかの飛行機によるテロが起こっていると知る。そして操縦士、副操縦士は殺されているのを知るが、飛行機の中には小さな飛行機を運転できるパイロットが居た。管制塔に勤務している人が居た。そして乗客たちは4人のテロリストから飛行機を取り戻す為に立ち上がる。
ここがいまいちわからない。撃墜してしまった飛行機において飛行機の操縦士が居たということは乗客名簿から辿ればわかるのだろうけれど、旅客機を飛ばしたこともないという操縦士は本当に「私は操縦できるかもしれない」と言ったのか。飛行機を取り戻して生きて帰れる、という前提は本当にユナイテッド93において起きていたのか。確固たる証拠があるのか。推測なのか。もし希望がなければ、『国の為にテロルを阻止する』的な感じで乗客は立ち上がったと見るべきなんだろう。
製作側は本当にあのままのことが起こっていた、例えばこれこれの事例は携帯電話によって知りえた。みたいなテロップを出してほしかった(エンドロール前にでも)。僕はその確証が明らかにされていない感じに少し馴染めなかった。本当のユナイテッド93のことを知りたいと思った。それは徳山高専殺人事件があったからかもしれない。本当のことなんて何一つわかりやしないのか。なんともだ。

*1:一緒に見に行った人は助かるのかと思ってましたよと言った。そういう見方の方がわかりやすい面白さってのはあると思う