重要な対局で詰みを見つけると羽生さんの手は震える。震えたら必ず勝つ。いままでみんなはそう思っていたのだけれど、今期竜王戦第四戦、羽生さんの手は震えたが渡辺竜王が勝った。初めて羽生さんの手が震えたのもいつぞやの王座戦で、対局相手は渡辺当時5段。羽生さんが震えて初めて負けたのも渡辺竜王。なんともな物語である。
おとといのおれはといえば仕事の合間に携帯から棋譜見ながら、羽生勝勢なんていうコメント見たり、ツーチャンネルのスレッドも羽生でしょ見たいな空気見て、ああー竜王戦もこれで終わりかと、残念かつ安心みたいな、ひとごとなのにわかりやすい2重感情もっちゃったり総括に入っていたのだけれど、仕事終わってみれば渡辺竜王の逆転勝ちということで、いや、やりおるね。と思った。前日に渡辺嫁のブログ(http://inaw.exblog.jp/7687036/)読んでいい嫁だなあ、渡辺がんばれーとか適当に思っていたのだけれど、羽生さんが1敗したのを受けて竜王取れなかったらどうしよう…とか思い始めるけなげっぷりを発揮したり、インターネット将棋で今日の戦形の相掛かりをしようと思ったらいきなり相手が初手飛車振ってきたりしてあああああってなったり、まあそんなこんななのだが、元をたどればこの将棋界の頂上決戦がまだ見られるという嬉しさがある。