煙草の自販機はもう発売してなくて、あ、11時過ぎたのねと漠然と思った。そこから何が始まるわけでもなくて、駅の端の端にある喫煙所で友人を待ちながら星とか見ながら煙草をゆっくり吸って、姫路行きの新快速の通過列車がえらい風を起こしながら過ぎていって、よく知らん冬の空の星を適当に結んだりした。
いや、何を書こうかな、と思っている。姫路行きの通過列車に見た人影に思いを馳せました、なんていうベタな事を書くにも何か違う気がするし、今日は借りてきたAVでしっかりオナニーしました。なんて書いてある種の生活感を出すってのもなんだか違う気がする。
そういえばテレビで映画のCMを見る。「ナナ、あたしを赦して」というやつだ。いやあ、市川ゆいにゃん可愛い!とかいう話とかは置いといて、赦されたいなあと皆さん思っているのかなあと感じている。俺もまた例に漏れず赦されたがってるわけなんだが、誰に赦されたいのか良く分からない。インターネットで日記を書いて、誰かようわからんあなたに赦されたいのかなあと思う。そんなに赦してくれりゃあしないのだけれど。
猫とかさ、名前もつけてない野良なんだけれど、イカとかあげたりしています。ろくでもねえ人間なのであるけれど、いくばくかの赦しを得たい。いつか死んじまって地獄であっついあっつい池で苦しんでるとき、猫のよだれくらいは垂らしてくれないかな。苦しんでるみんなで、仲良く上に登っていければいいな、と思っている。そういうハッピーな終わりを漠然と思いながら煙草を消して、連れが来て、嬉しい事にあったかいコーヒー驕って貰って、何考えてたかなんて全部忘れて、帰ったらロストがあるんだ、見よう見よう。と。有馬も楽しみだなーと。そういうよく分からない夜だった。